RIPng
IPv6ネットワークで経路情報を交換する距離ベクトル型のルーティングプロトコル。IPv4用のRIPv2を基に作られ、宛先までのホップ数で経路を選び、経路情報の送受信にUDPの521番ポートを使う。
イマシルちゃんの解説
RIPでは、ルータ同士が「この宛先へはあと何台のルータを通るよ」と教え合い、通る台数が少ない経路を選んでいるんだ。
この仕組みをIPv6のネットワークで使えるようにしたのがRIPngだよ。
「ng」はnext generation(次の世代)の略なの。
基本の選び方は引き継いでいるけれど、宛先ネットワークをIPv6アドレスとプレフィックス長で知らせるようになったんだ。
隣のルータとの通信には、同じ回線内で使うリンクローカルアドレスを利用するよ。
ただし、経由できるルータの数に上限がある点は変わらないの。
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より深い解説
定義
RIPng(RIP next generation)は、IPv6のネットワークで使う、距離ベクトル型のルーティングプロトコルである。1997年にRFC 2080で定められた。RIPv2を基に、IPv6のアドレスを扱えるように拡張したもので、ホップ数をメトリックとし、最大ホップ数が15であることなど、基本の動作はRIPv2と同じである。
RIPのバージョンとIPの対応
| 名前 | 対応するIP | 主な特徴 |
|---|---|---|
| RIPv1 | IPv4 | クラスフル。サブネットマスクを送らない。ブロードキャストで送る |
| RIPv2 | IPv4 | クラスレス(VLSM対応)。マルチキャスト(224.0.0.9)で送る。認証あり |
| RIPng | IPv6 | IPv6のプレフィックスを扱う。マルチキャスト(ff02::9)で送る |
「RIPv2はIPv6に対応している」という説明は誤りである。RIPv2の「2」は、IPv6の「6」とは関係なく、RIPそのもののバージョンを表す。
RIPv2からの主な変更点
| 項目 | RIPv2 | RIPng |
|---|---|---|
| ポート番号 | UDP 520 | UDP 521 |
| 宛先のマルチキャストアドレス | 224.0.0.9 | ff02::9 |
| 送信元アドレス | インタフェースのIPv4アドレス | リンクローカルアドレス |
| 経路の表し方 | アドレス+サブネットマスク | プレフィックス+プレフィックス長 |
| 認証 | RIP自身が持つ | 削除。IPsecに任せる |
| ネクストホップ | 経路ごとに指定 | 必要なときだけ、まとめて指定する |
変わらない点
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メトリック | ホップ数(最大15、16は到達不能) |
| 定期更新 | 30秒ごとに経路表の全体を送る |
| ループ対策 | スプリットホライズン、ポイズンリバース、トリガードアップデートなど |
使われる場面
RIPngは、設定が簡単なため、小規模なIPv6ネットワークや、検証環境で使われることがある。一方で、ホップ数の制限や収束の遅さというRIPの欠点もそのまま引き継いでいるため、規模の大きいネットワークでは、OSPFv3やIS-ISが使われる。