OSPFv3
IPv6に対応するために設計されたOSPFのバージョン3。ルータ同士の接続をリンク単位で扱い、通常はリンクローカルアドレスを使って隣接ルータと通信する。経路計算の基本方式はOSPFv2と同じで、拡張によってIPv4の経路情報も扱える。
イマシルちゃんの解説
OSPFは、ルータ同士がネットワークの接続情報を共有して、それぞれが最適な経路を計算するプロトコルなんだ。
もともとIPv4向けだったOSPFv2を、IPv6でも使えるようにしたのがOSPFv3だよ。
大きな違いは、ルータのつながり方と、どのIPアドレスへ届くかという情報を分けて扱うようになったことなの。
また、隣のルータとの連絡には、同じ回線内で使うIPv6アドレスを利用するんだ。
経路を計算する基本の仕組みは変わらず、後の拡張ではIPv4の経路も扱えるようになったよ。
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定義
OSPFv3は、IPv6のネットワークで経路制御を行うための、リンクステート型のルーティングプロトコルである。1999年のRFC 2740で定められ、現在はRFC 5340で規定されている。ダイクストラ法による最短経路の計算、エリアによる階層化、DRとBDRの選出などの基本の仕組みは、OSPFv2と同じである。
OSPFのバージョンとIPの対応
| バージョン | 対応するIP | 規格 |
|---|---|---|
| OSPFv1 | − | RFC 1131(実際には使われなかった) |
| OSPFv2 | IPv4 | RFC 2328 |
| OSPFv3 | IPv6(拡張によりIPv4も) | RFC 5340 |
OSPFのIPv6対応は「バージョン3」である。RIPのIPv6対応が「バージョン番号」ではなく「RIPng」という名前であるのと区別して覚える。
OSPFv2からの主な変更点
| 項目 | OSPFv2 | OSPFv3 |
|---|---|---|
| 動作の単位 | サブネット単位 | リンク単位。1つのリンクに複数のプレフィックスがあってもよい |
| 隣接ルータとの通信に使うアドレス | インタフェースのIPv4アドレス | リンクローカルアドレス |
| アドレスの情報 | Router-LSA、Network-LSAに含む | 新しいLSA(Intra-Area-Prefix-LSA)に分離 |
| 認証 | OSPF自身が持つ | OSPF自身からは削除し、IPsec(認証ヘッダーなど)に任せる(後にRFC 7166で独自の認証も追加) |
| 複数のインスタンス | 不可 | 1つのリンクで、インスタンスIDで区別して複数動かせる |
トポロジ(ルータとリンクのつながり)とアドレス(プレフィックス)の情報を別のLSAに分けたことで、アドレスが変わってもトポロジの再計算が不要になった。
変わらない点
- IPの上に直接載る(IPv6の次ヘッダーの値は89)
- ルータIDとエリアIDは、IPv6でも32ビットのままで、IPv4アドレスの形式で表記する
- メトリックはコストで、リンクの帯域から計算する
使うマルチキャストアドレス
| 宛先 | OSPFv2(IPv4) | OSPFv3(IPv6) |
|---|---|---|
| すべてのOSPFルータ | 224.0.0.5 | ff02::5 |
| DRとBDR | 224.0.0.6 | ff02::6 |