稼働率
システムが使える状態にある時間の割合。MTBF ÷(MTBF + MTTR)で求める。
イマシルちゃんの解説
稼働率は、システムを使える状態だった時間が、調べる期間全体のどれくらいを占めるかを表す指標だよ。
例えば100時間のうち99時間使えていたなら99%になるんだ。
故障と修理を繰り返すシステムでは、故障せずに動いている時間の平均をMTBFと呼ぶよ。
故障してから復旧するまでの時間の平均がMTTRなんだ。
この二つの合計に対して、動いている時間が占める割合で計算できるの。
故障を減らして長く動けるようにするか、故障しても早く復旧できるようにすれば、この割合を高められるよ。
壊れにくさだけでなく、直しやすさも大切なんだね。
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より深い解説
定義
稼働率は、システムが正常に稼働している時間の割合で、可用性(Availability)を表す指標である。
稼働率 = MTBF ÷(MTBF + MTTR)
= 稼働時間 ÷(稼働時間 + 停止時間)
例:MTBFが950時間、MTTRが50時間の場合
950 ÷(950 + 50)= 0.95(95%)
複数の装置を組み合わせた稼働率
装置Aの稼働率をa、装置Bの稼働率をbとする。
| つなぎ方 | 意味 | 稼働率 |
|---|---|---|
| 直列 | AとBの両方が動いているときだけ、全体が動く | a × b |
| 並列 | AとBのどちらか一方でも動いていれば、全体が動く | 1 −(1 − a)×(1 − b) |
例:a = b = 0.9 のとき
- 直列:0.9 × 0.9 = 0.81
- 並列:1 − 0.1 × 0.1 = 0.99
直列につなぐと、全体の稼働率はそれぞれの装置より下がる。並列につなぐ(冗長化する)と、上がる。
稼働率と停止時間の目安
| 稼働率 | 年間の停止時間の目安 |
|---|---|
| 99% | 約3.65日 |
| 99.9% | 約8.8時間 |
| 99.99% | 約53分 |
| 99.999% | 約5分 |
「9」の数が1つ増えるごとに、許される停止時間は10分の1になる。クラウドサービスなどのSLA(サービスレベル合意)では、このような稼働率の目標が示される。
RASIS
システムの信頼性を評価する観点として、RASISがある。
| 頭文字 | 観点 | 主な指標 |
|---|---|---|
| R | 信頼性(Reliability) | MTBF |
| A | 可用性(Availability) | 稼働率 |
| S | 保守性(Serviceability) | MTTR |
| I | 完全性(Integrity) | データの矛盾のなさ |
| S | 安全性(Security) | 不正な利用からの保護 |
故障の独立性と経路の共有
複数の要素の確率を掛け合わせる計算では、故障が独立であることを前提とする。同じ電源や同じ配管の障害で同時に停止する場合、単純な積では評価できない。
二つの経路が同じ通信路を使うなら、その経路の故障も独立ではない。図で経路を数えるだけでなく、どの要素を共有しているかを確かめる必要がある。
中間に接続を足した構成
始点から終点まで、通信路2本を直列にした経路を二つ並列に設ける構成を考える。二つの中継点を結ぶ横断路があると、全体を直列と並列だけに直ちに分解することはできない。
独自の例として、ノードは故障せず、外側の各通信路の稼働確率pを0.8、横断路の稼働確率qを0.6とする。各通信路の故障は独立とする。横断路の状態で場合分けすると計算しやすい。
| 横断路の状態 | 残る構成 | 条件付きの稼働率 |
|---|---|---|
| 使えない | 2本直列の経路が二つ並列 | 1 −(1 − p²)²=0.8704 |
| 使える | 中継点同士がつながり、左右それぞれの2本並列が直列 | [1 −(1 − p)²]²=0.9216 |
全体は0.4×0.8704+0.6×0.9216=0.90112になる。場合分け後の稼働率を、各場合が起きる確率で重み付けして足している。
横断路を必ず使える接続に置き換えれば故障時の迂回がしやすくなる。一方、横断路が一切ない構成では迂回の選択肢が減る。稼働する通信路の状態を同じにして、片方だけで到達できる場合があるかを考える方法でも、構成の優劣を比較できる。