MOS値
音声や映像の品質について、人が付けた評点を平均した指標である。人の判断に基づく主観評価に用いられ、代表的な音声評価では1(非常に悪い)から5(非常によい)の5段階で採点する。機械で推定した値も区別して用いられる。
イマシルちゃんの解説
「この電話の声、聞きやすい?」って、複数の人に同じ条件で聞いて点数を付けてもらうんだ。
その点数を平均した品質の指標がMOS値だよ。
人が感じた品質を評価する方法を主観評価というの。
代表的な音声評価では、1が「非常に悪い」、5が「非常によい」という段階で採点するよ。
一人だけの感想ではなく、複数の人の評価をまとめて聞こえ方を表せるんだ。
機械でMOS値を推定する方法もあるけれど、人が実際に採点した結果とは区別して読むことが大切だよ。
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より深い解説
定義
MOS値(Mean Opinion Score:平均オピニオン評点)は、ITU-T勧告P.800などで定められた、品質の主観評価の方法とその結果である。多数の評価者が、決められた条件で音声を聞き、品質を段階で評価して、その平均値を求める。
評価の尺度
| 点数 | 品質 |
|---|---|
| 5 | 非常によい(Excellent) |
| 4 | よい(Good) |
| 3 | ふつう(Fair) |
| 2 | 悪い(Poor) |
| 1 | 非常に悪い(Bad) |
固定電話並みの品質は、おおむね4前後とされる。
主観評価と客観評価
人が聞いて評価する方法は、正確だが、多くの評価者と時間が必要で、運用中のネットワークで常に測ることはできない。そこで、MOS値を機械で推定する方法が開発されている。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 主観評価(MOS) | 人が実際に聞いて評価する |
| PESQ(ITU-T P.862) | 元の音声と、ネットワークを通った音声の波形を比べて、MOS値を推定する |
| POLQA(ITU-T P.863) | PESQの後継。広帯域の音声にも対応する |
| Eモデル(ITU-T G.107) | 伝送路の特性からR値を計算し、それをMOS値に換算する |
主観評価で得た値を MOS-LQS、波形を比べる客観評価で推定した値を MOS-LQO、Eモデルなどで計算した値を MOS-CQE のように区別して呼ぶことがある。
R値との違い
| MOS値 | R値 | |
|---|---|---|
| 性質 | 主観的(人の評価) | 客観的(計算) |
| 範囲 | 1~5 | 0~100 |
| 求め方 | 評価者が実際に聞いて採点する | ノイズ、エコー、遅延などの要素から計算する |
「ノイズ、エコー、遅延などから算出される指標」はR値であり、MOS値ではない。両者は換算でき、R値80はMOS値およそ4.0、R値50はMOS値およそ2.6に当たる。
映像の品質
MOS値の考え方は、映像の品質の評価にも使われる。映像では、解像度、フレームレート、ブロックノイズ、再生の停止(バッファリング)などが評価に影響する。