ネットワークスペシャリスト 令和6年度 春期 午後Ⅱ 問1

ネットワークスペシャリスト 令和6年度 春期 午後Ⅱ 問1

この問題に出てくる用語

ARP
IPv4の通信で、同じリンク上の次の配送先のIPアドレスに対応するMACアドレスを求めるプロトコルである。通常のアドレス解決では要求をブロードキャストし、応答をユニキャストで返す。別のネットワークへ送る場合は中継するルータのMACアドレスを調べる。
IEEE 802.1Q
VLANを扱うブリッジの動作やフレーム形式などを定めたIEEE規格である。フレームの送信元MACアドレスとタイプ(長さ/タイプ)の間に4オクテットのVLANタグを挿入し、所属VLANなどを示す。
IPヘッダー
IPパケットの先頭に付く制御情報である。宛先と送信元のIPアドレスなどを含み、転送や受信後の処理に使う。IPv4ではオプションがない場合に20バイトとなる。
ECMP
同じ宛先までのコストが等しい複数の経路を利用し、通信を負荷分散する仕組みである。ルータは複数の次ホップを転送先の候補として持つ。
EVPN
MACアドレスなどの到達情報をBGPで交換し、離れた拠点や装置の間でイーサネットの接続を制御する技術である。VXLANやMPLSと組み合わせ、端末の所在や冗長な接続先を共有する。
LSA
OSPFで、ネットワークの構成や到達できる経路を他のルータへ広告するための情報単位。各ルータは集めたLSAをLSDB(リンクステートデータベース)に保存し、経路計算に利用する。
OSPF
一つの管理方針で運用されるネットワーク(AS)の内部で使うリンクステート型のルーティングプロトコルである。各ルータはエリアごとに接続情報を共有し、その区画内では回線に設定されたコストを足し合わせて最小になる経路を計算する。
OSPFエリア
OSPFでネットワークを複数に分けて管理する単位。Router-LSAなどの詳細な接続情報はエリア内だけで共有し、エリア間では境界ルータ(ABR)が宛先ネットワークへの経路情報を伝える。経路情報の量と経路計算の負担を減らすために使う。
オーバレイネットワーク
既存の通信ネットワークの上に、別の論理的な接続関係を作って構成するネットワーク。VPNやVXLANなどが例で、実際の通信を運ぶ土台のネットワークをアンダーレイと呼ぶ。
ダイクストラ法
グラフ上で、ある1つの頂点から他のすべての頂点への最短経路を求めるアルゴリズム。OSPFが経路の計算に使う。辺のコストが負でないことが前提。
NICチーミング
コンピュータの複数の物理NICをまとめ、論理的なインタフェースとして利用する技術である。動作モードに応じて、障害時の切替えや通信の負荷分散を実現する。
BGP
AS(共通の経路制御方針で運用されるネットワークのまとまり)の間で経路情報を交換するルーティングプロトコル。経路情報の交換にTCPを使い、経路に付くパス属性と運用方針に基づいて経路を選ぶ。
VXLAN
イーサネットフレームをUDPでカプセル化し、IPネットワークを通して運ぶトンネル技術である。離れた場所の端末を論理的に同じLANへ接続し、利用者ごとにネットワークを分離できる。
VLAN
共通のスイッチや配線上に論理的に構成したLANである。VLANごとにブロードキャストドメインが分かれ、異なるVLAN間の通信にはルーティングなどの中継が必要になる。
ブロードキャストアドレス
ネットワーク内のすべての機器を宛先とするアドレス。IPv4では、ホスト部のビットをすべて1にしたアドレスで表す。
MACアドレス
データリンク層でフレームの送信元や宛先を指定するアドレスである。イーサネットや無線LANでは48ビットで表し、機器の通信インタフェースや宛先のグループを識別する。
マルチキャストアドレス
特定のグループに属する複数の宛先へ、まとめてデータを届けるためのアドレス。IPv4では先頭の4ビットが1110のクラスDのアドレスで、残りの28ビットで受信するグループを識別する。
UDP
接続の確立を行わずに、データグラム単位でアプリケーション間のデータを運ぶコネクションレス型のトランスポート層プロトコルである。再送や到着順序の保証を備えず、ヘッダーは8バイトである。
リンクアグリゲーション
複数の物理リンクを束ね、1本の論理的なリンクとして扱う技術である。通信を各リンクへ分散して合計の帯域を広げ、一部のリンクが故障した際には残るリンクでの通信継続を図る。
ルータID
OSPFやBGPで、それぞれのルータを区別するために使う32ビットの識別子。IPv4アドレスと同じ形で表すが、必ずしも通信に使えるアドレスではない。OSPFではLSAを発信したルータの識別などに使う。
ルートリフレクタ
同じAS内のiBGPで学習した経路を、ほかの内部ピアへ反射して再広告する役割を持つBGPスピーカである。経路情報の配布を集約し、通常必要になるフルメッシュのセッションを減らす。
ループバックインタフェース
特定の物理ポートから独立して装置内に作る論理インタフェースである。装置の識別や通信の送信元・宛先に使うIPアドレスを設定し、物理的な接続が変わっても同じアドレスを使い続けるために利用する。
レイヤ2スイッチ
データリンク層でフレームを中継し、宛先のMACアドレスに基づいて転送先ポートを選ぶ機器である。受信フレームの送信元アドレスと受信ポートの対応を記録して転送に利用する。

この問題に関係するテーマ

VXLAN・EVPNによるデータセンター設計
VXLANでレイヤー2のネットワークをレイヤー3のネットワーク上に構成し、EVPNで端末や接続先の情報を交換する設計である。通信を運ぶ仕組みと転送先を知らせる仕組みを分け、利用者ごとのネットワークの分離と拡張性を確保する。

問題文:IPA公開の問題冊子(PDF)

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