ISMバンド
通信以外の目的で高周波エネルギーを利用する、産業・科学・医療用の用途に指定された周波数帯である。2.4GHz帯などが含まれ、各国の技術基準を満たす無線通信機器にも利用される。
イマシルちゃんの解説
電波はデータを送るだけでなく、電子レンジで食べ物を温めるような使い方もあるんだ。
ISMバンドは、そうした産業・科学・医療用の用途に指定された周波数帯だよ。
無線通信のためだけに用意された帯域ではないの。
その一部は、決められた条件を守る無線LANやBluetoothなどでも使われているよ。
同じ帯域でほかの機器が動くと、通信が妨げられることがあるんだ。
だから電波の強さなどの基準を守りながら、干渉にも備えて使う必要があるよ。
誰でも好きな強さの電波を出してよい、という意味ではないんだ。
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定義
ISMはIndustrial、Scientific、Medicalの略である。ISMバンドは、通信以外の目的で高周波エネルギーを使う産業・科学・医療用の機器に指定された周波数帯である。一部では各国の制度に従った小電力無線通信も行われるが、「免許不要で使える帯域」と「ISM用途に指定された帯域」は同義ではない。
主な周波数帯と用途
| 周波数帯 | ISM用途の指定と通信利用の例 |
|---|---|
| 2.4GHz帯 | 2,400~2,500MHzがISM用途に指定されている。無線LANやBluetooth、電子レンジの利用帯域が重なる |
| 5.8GHz帯 | 5,725~5,875MHzがISM用途に指定されている。無線通信に使える範囲と条件は国ごとに確認する |
| 902~928MHz | 米州などのITU第2地域でISM用途に指定されている。日本へそのまま適用する区分ではない |
日本でLPWAやスマートメーターなどに使う920MHz帯は、特定小電力無線局などの国内制度に基づく。これを米州の902~928MHzと同じISMバンドだと一括りにしない。ARIB STD-T108は、920MHz帯のテレメータ、テレコントロール、データ伝送用無線設備を扱い、陸上移動局と特定小電力無線局などを区分している。
低い周波数の電波の性質
1GHzより低い周波数帯を、サブギガ(Sub-GHz)帯という。伝搬の特徴を比べるときは、同じ送信電力やアンテナ条件を想定する必要がある。
| 性質 | 920MHz帯 | 2.4GHz帯 |
|---|---|---|
| 伝搬の傾向 | 低い周波数なので障害物の背後へ回り込みやすい | 同じ条件では回り込みにくい |
| 通信方式の例 | 小さなデータを送るLPWAなど | 無線LAN、Bluetoothなど |
| 周波数の重なり | 2.4GHzを使う機器との同一帯域の干渉を避けやすい | 無線LAN、Bluetooth、電子レンジなどと利用帯域が重なる |
低い周波数を使うことは到達範囲を広げる要素になるが、通信距離は地形、建物、アンテナ、送信電力、受信感度で変わる。通信速度も周波数の高さだけで決まらず、使用する帯域幅や変調方式などに左右される。
920MHz帯では、2.4GHz帯を使う無線LANやBluetoothとの電波干渉を避けやすい。一方、920MHz帯の機器同士では同じ問題が起こり得るため、「低い周波数なら干渉しない」という意味ではない。
免許不要の帯域を使うときの注意
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 干渉 | 同じ帯域を使うほかの機器の電波と干渉する可能性がある |
| 送信時間や送信方法 | 無線局の区分と方式に応じて、送信時間、休止時間、キャリアセンスなどの条件を確認する |
| 電波の強さ | 送信出力やアンテナなどが適用される技術基準を満たす必要がある |
免許を受けた通信事業者の網を使うセルラー系LPWAも、利用可能なエリアと品質の要件に応じて候補になる。どの方式でも設置場所の電波条件を確認する。